当社に入社後3年間は、技術部でフューエルフィラーパイプ(給油管)の開発を担当していました。3年目で海外向けに給油キャップ無しの製品を立ち上げ、キャップに変わるモジュールをアッセンブリ(組立)する新しい設備を一から立ち上げたことが印象に残っています。生産設備の図面を起こし、組立の手順を考え、振動試験を行っても壊れない耐久性を検証。ガソリンの給油ガンを入れて特定の力をかけても問題無く給油できるようにするといった品質保証まで、すべてに関わって量産化に成功したことが、一番の思い出です。
キャップレスフューエルフィーラーパイプの開発に成功して自信が付いた頃に、営業への異動が決定。正直言って「もっと開発をしたい」という気持ちもありましたが、「営業で私を必要としてくれているんだ!」と気持ちを切り替えて頑張る決心をしました。今では、技術部で身に付けた知識や技術が生きていますし、営業の面白さ・やりがいを味わうことができているのでこれからも引き続きベステックスキョーエイの営業として全力で頑張って参りたいと思います。
当社で行っている、自動車メーカーへの営業活動は、おそらく皆さんが想像している「営業」とは大きく違うと思います。長年お取り引きをいただいている自動車メーカーを何度も訪問して、新車の開発情報を聞きながら新規の部品を受注するための見積り作成や「どういう方法で生産するか」といった打ち合わせを行うのが、仕事の中心です。最近は、FCV(燃料電池車)向けの部品を受注するための営業活動にも力を入れており、「たとえば燃費を良くするために、鉄より軽量化できるアルミニウムに変えましょう」といったお客様の課題やお困り事を解決する提案を行い受注につながった時にやりがいを感じます。
また、お客様との折衝と同じくらい、社内での折衝も重要です。新しい部品の受注引き合いがあったとき、工場での生産方法や生産能力などの打ち合わせを綿密に行い受注に繋げています。また、将来の受注に向けて客先ニーズをキャッチして社内に展開しています。
私が30歳の時に会社が設立60周年を迎えました。設立100周年を迎えられるように、私も微力ながら貢献していきたいと思います。そのとき私は70歳になりますが、OBとしてではなく、現役の社員として立ち会いたいですね(笑)